


業績の悪化に直面した企業にとって、採りうる選択肢は、資金繰りの状況と着手の時期によって大きく変わります。早い段階であれば、事業を維持したまま金融機関との調整によって再建を図る道が開けますが、資金が尽きる直前まで判断を先送りすれば、選択肢は限られ、事業価値の毀損も避けられません。他方で、再建が困難な場合には、清算に向けた手続を適切に選択し、混乱を最小限に抑えて完了させることが、経営者にとっても関係者にとっても最善の結果となります。
当事務所は、私的整理から法的倒産手続に至るまで、事業再生・倒産に関する各種の手続について経験を有しており、事業の実情と資金繰りを踏まえて、採りうる方策とその見通しを率直にお示しした上で、手続の遂行までを一貫してサポートしております。事業再生の局面では、会社法・M&A・労務・紛争解決といった各分野の知見が同時に求められることから、これらを併せて担いうる体制を強みとしております。
事業譲渡や会社分割により、収益性のある事業を第三者に承継させることは、事業と雇用を存続させながら債務の整理を図る有力な方策です。当事務所は、スポンサーの選定と交渉、事業譲渡契約・吸収分割契約の作成、私的整理・法的手続の各局面における事業譲渡の設計、詐害行為や否認をめぐるリスクの検討について対応しております。平時のM&Aとは異なる時間的制約と法的論点を伴うことから、双方の実務に精通していることが重要となります。
他方、業績の改善が見込めず、事業再生も困難である場合には、破産・特別清算といった清算型の手続を選択することとなります。当事務所は、手続の選択と申立ての準備、従業員の解雇と未払賃金への対応、取引先への説明、資産の換価と債権者への配当について、きめ細かく対応いたします。あわせて、経営者個人の債務整理や保証債務の処理についても、生活の再建を見据えた助言を行っております。
私的整理による調整が困難な場合や、多数の債権者が関係し、あるいは事業の毀損が進んでいる場合には、民事再生・会社更生といった法的倒産手続による再建を検討することとなります。当事務所は、申立ての要否と時期の判断から、申立ての準備、手続開始後の事業の維持、再生計画・更生計画の策定と可決に向けた債権者との調整、計画の遂行に至るまで、対応しております。法的手続の申立ては、取引先や従業員に与える影響が大きいことから、申立て直前の資金の確保、商取引債権の取扱い、従業員への説明、スポンサーの選定といった準備を周到に行う必要があります。当事務所は、こうした初動の設計から関与し、事業価値の毀損を最小限に抑えることを重視しております。
金融機関との調整により、法的手続によらずに再建を図る方法です。取引先や顧客に影響を及ぼすことなく、事業価値を維持したまま再建を進められる点に利点があります。当事務所は、金融機関との個別の交渉による純粋私的整理のほか、中小企業活性化協議会による再生支援手続、特定調停手続、事業再生ADRといった準則型私的整理手続について、対応しております。資金繰りの把握と資金繰り表の作成、金融機関に対する返済猶予(リスケジュール)の要請、事業デュー・ディリジェンスや財務デュー・ディリジェンスを踏まえた事業再生計画の策定、金融支援(債務の減免、債権放棄、DES等)の要請、経営者保証に関するガイドラインを踏まえた保証債務の整理について、支援しております。会計士・税理士やファイナンシャル・アドバイザーと協働し、計画の実現可能性を検証しながら進めてまいります。